通行人の肩にとまろうとするハシボソガラス。錦糸町駅前。
至近距離まで近寄ってきたハシボソガラス。 |
2018年5月7日(月) 東京の錦糸町駅周辺に出没する人馴れガラス
ここ1週間ほど、上記のカラスが世間をにぎわせている。私もテレビ3社ほどから取材を受けた。
おもしろいことに、このカラス、都心にふつうにすみつくハシブトガラスではなく、農村地帯などに多いハシボソガラスだ。特定の1個体が駅構内の券売機を突いたり、人のカードをくわえ取ったりする。歩いている人の頭や肩に乗ったりもする。人をまったくおそれない。
野生のカラスが見せる行動とはかけ離れている。違いを整理すると、以下のようになる。このカラスは:
★駅の券売機のような建物の奥深くまで入ってくる。野生のカラスは、建物の奥までは入ってこない。
★人が激しく行きかう駅の構内やその近隣で、人のすぐそばまできたり、人の肩や頭に乗ってくる。野生のカラスは、そのような行動は見せない。
★繁殖時期であるにもかかわらず、常に一羽でいる。この個体が雄だとして、雌が抱卵中だとしても、一日の中で何回かは雌雄が一緒になるのが普通。
このあたりにいること自体が不自然な種であることと考え合わせて、このハシボソガラスは飼いならされていた個体で、何らかの理由で放されたものではないかと推察される。
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