2024年12月31日(火) 韓国で鳥衝突の航空機事故
29日午前9時ごろ、韓国南西部の務安(むあん)国際空港でチェジュ航空の旅客機が着陸に失敗し、炎上した。乗員乗客181人のうち、2名を除く179人が死亡。これまでに得た最新情報によると、パイロットが事故直前、エンジンに鳥が吸い込まれる鳥衝突が起きたと、2度にわたって管制塔に伝えていたという。エンジンに不具合を生じたのち、着陸に失敗し、滑走路から外れて空港の外壁に激突した。
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/(不明原因により、現在見られなくなっている)
務安空港の近隣には、鳥が多数生息する場所がある。実際、衝突前後の映像を見ると、多くの鳥が飛び交っているのが見られる。非常に危険な状態であったことがうかがわれる。今回の事故の原因の一つが、鳥衝突であったことはまちがいないようだ。
航空機と鳥との衝突は、世界各地の空港で発生している。乗員乗客全員死亡といった重大事故が何件も起きている。日本では、幸いなことに重大事故は起きていないが、鳥衝突自体は年間1500件ほども生じている。
今回の事故の映像などを見ると、衝突したのはカモ類などの水鳥のようだが、1羽の鳥ではないように感じられる。1羽がエンジンに吸い込まれることはあっても、ほかの鳥が機体の複数個所にあたって機体に不具合を生じていたのではないかと思われる。水鳥の多くは、群れで飛びまわるからだ。
鳥衝突対策は、世界各地の空港でさまざまに行なわれている。日本では、空砲や煙火による追い払い、バードパトロールなどによる巡回、空港と近隣地域の環境管理(鳥が寄りつかない方策)などが実施されている。しかし、国内外ともに、簡単には対処できていないところがある。
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