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折々の記録
 
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2024年

2024年5月15日(水) すっかり緑が濃くなった

 連休中からこれまで、横浜から三浦半島を中心に鳥や自然を見てまわっている。特別変わったことはないが、鳥たちの日常にふれている。
 すまい近くの緑地では、キショウブの黄色い花が咲きほこる湿地で、カワセミがさかんに飛び込み採食を見せている。コゲラやアオゲラ、ハシボソガラスやハシブトガラスは、子育て中。本日は、ハシブトが地表面からチョウの成虫を咥えあげて食べているのを目撃。メジロは(写真)、まだ赤いクワの実の間から、黒く熟した実を見つけ出して食べている。
 そろそろ、カルガモのひなが登場するころだ。池のほとりを、親鳥のあとについて移動するひなの群れが見られるはず。
 森の木々は緑の濃さを増している。雨が降ると、梅雨どきのような雰囲気になる。もうじき山野では、渡来時期の遅いカッコウやホトトギスなども出そろうだろう。


2024年5月11日(土) 野学校(やがっこう)で講演

 設立12周年を迎えた野学校で、「世界の自然と自然、人と人をつなぐ渡り鳥」について講演した。会場は東京・武蔵小山の小山台会館。野学校は、「バイ菌からクジラまで、みんなで学ぶ野学校」をキャッチフレーズに、生きものや自然の世界のありかた、人のくらしとの関係などについて学び、議論する団体だ。
 私の話は、近年、科学技術の発達によって目に見える形で明らかになってきた鳥の渡りの実態を紹介する内容。対象となった鳥は、コムクドリ、サシバ、ハチクマ、カンムリウミスズメ、オオハクチョウ、ハリオアマツバメなど。パワーポイント上で、これまでの研究で明らかになった渡りの経路、重要な中継地や越冬地、渡りと気象との関係、渡り鳥をめぐる保全活動などについて話した。また、鳥たちは長距離の渡りを通して、世界各地の人と人をも結びつけていることを紹介した。
 参加者はとても熱心で、質疑応答の時間にもいろいろ重要な質問をしてくれた。
 古くからの友人や知人も多く参加しており、有意義な交流の時間を過ごすことができた。


2024年4月26日(金) 葉山の森

 例年この時期に訪れる葉山の森。新緑に包まれる小道を歩く。オオルリ、キビタキ、センダイムシクイなどの夏鳥のさえずりが響きわたる。ウグイス、シジュウカラ、ガビチョウなどの常連の鳥たちのさえずりも。ほかに、コゲラやアオゲラ、カルガモなど。サンコウチョウやホトトギスはまだ来ていない。
 今年は植物の季節が例年よりも少しずれている。この時期に見られるヤマブキ、ニリンソウ、ウツギなどの花々は、すでに盛期をすぎている。ただし、フジは見事に咲きほこっている(写真)。庭園に咲くフジ花も見事だが、やはり、緑の山野のフジはすばらしい。

2024年4月19日(金)~21日(日) 三宅島

 春の鳥類調査のため、三宅島を訪れた。天候に恵まれ、快適にすごすことができた。太路池周辺、薬師堂、伊豆海岸、三七山方面を対象に観察。主要対象地の太路池周辺では、アカコッコ(上の写真)、コマドリ、ウグイス、イイジマムシクイ、ミソサザイ、ヒヨドリ、メジロ、ヤマガラ、ハシブトガラス、イソヒヨドリ(下の写真)、コゲラ、カラスバト、キジバト、アオバズク、コジュケイ、コサギ、ゴイサギ、ダイサギ、カワウなどを観察した。
 全体に鳥は少なめで、とくにヤマガラの姿はどこでもほとんど見かけなかった。目立ったのは、コマドリとウグイス。コマドリは、照葉樹林内だけでなく、オオバヤシャブシが優占する林でもさえずりが聞かれた。同じ傾向は、ほかの場所でも認められた。ウチヤマセンニュウやホトトギスは、まだ渡来していない。
 鳥以外で目についたのはソメイヨシノ。あちこちで花は咲いているのだが、本土のような絢爛さはなく、どこでも一本の木の中ですかすかに花をつけていた。赤場暁を中心に各地でタラノキの芽吹きが見られたが、島民によって若芽が採取されている様子はほとんどない。太路池の照葉樹林の林床に、アリドオシの一大群落が見られた。島では棘が消失する傾向があるのだが、どの個体にもしっかりついていた。ちなみに、タラノキの方は、少数を除いて棘は消失している。
 今回、観察には、三宅島在住の菊地ひとみさんと八丈島在住の岩崎由美さんが同行してくれた。お二人とも鳥だけでなく、植物や島の文化・歴史にもくわしいので、いろいろ参考になることが多かった。感謝!





2024年4月7日(日) 人おじしないコサギたち

 近隣の複数の公園でコサギを観察。このあたりのコサギは人おじしない。以前から書いている、釣り人に盗み寄生する個体もいれば、人がすぐそばを歩いていても、気にせずに採食する個体もいる。
 そんなコサギの一羽が、水面に散り落ちたサクラの花びらのあいだを歩きながら、採食していた。水面にうっすらと姿が映り、なんとも美しい光景(写真)。近距離からこんな様子を見ることができるのは、なんとも幸せだ。
 多くの地域でコサギは、人の姿を見るとすぐに飛び立ってしまう。じっくり観察するのはなかなか難しい。この地では、釣り人や公園を行き来する人が鳥を追い払ったりしない。そのため、コサギはのんびりくらしており、場合によると、手の届くような距離で見ることができる。
 人がやさしい気持ちで接すれば、鳥たちも人を決しておそれないということだ。

2024年4月6日(土) ソメイヨシノ満開

 横浜や湘南地方でソメイヨシノが満開を迎えている(写真)。天気はいまひとつだが、行楽地はどこもお花見でにぎわっている。
 夏鳥の渡来は、ツバメなどを除いてもうちょっと待たねばならないが、ウグイスやメジロ、シジュウカラやイソヒヨドリなどのさえずりは各地で響きわたっている。

 大学では、春休みを終えて多数の新入生が加わり、学生たちの楽しげな会話、各種サークルへの勧誘の声、大きな音声の太鼓や音楽でたいへんなにぎわいだ。
 自然も人の世界も、あらたな時期を迎えて活気に満ちている。心おどる季節がやってきた!




2024年4月2日(火) NHK・BS ダークサイドミステリー「世界の怪鳥・聖鳥伝説」に出演

 国内外の神話や伝説に登場するさまざまな鳥をめぐり、その背景や実態などについて、和光大学で神話学を専門にする松村一男名誉教授と話を展開した。美しいイラストやコンピュータグラフィックスなどが多用され、BSプレミアム4Kだけあって大迫力。見ごたえがあった。登場した鳥は、エピオルニス、ドードー、八咫烏(ヤタガラス)、サンダーバード、ロック鳥、ヒゲワシ、ワライカワセミなど。
 再放送が、あす4月3日午後3時00分~4時00分に放送される。本日はBSプレミアム4K放送だったが、あすは通常のBS放送。

https://www.nhk.jp/p/darkside/ts/4847XJM6K8/schedule/


2024年3月28日(木) ソメイヨシノの開花日

 今年は、冬は比較的暖かったが、3月になって寒い日が続き、サクラの開花が遅れている。とは言っても、ソメイヨシノの話。ヤマザクラやオオシマザクラはすでに開花している(写真)。東京のソメイヨシノの開花は、昨年から10日以上遅れている。
 あすから週末にかけて、日中の気温が20℃を超えるとのこと。一気に開花するのではないかと予想される。
 じきに4月。春本番を迎えることになる。
 写真はオオシマザクラの開花。横浜北部にて、3月27日撮影。

2024年3月26日(火) テレビ番組出演の予定

● NHK・BS「ダークサイドミステリー」「世界の怪鳥・聖鳥伝説」
 https://www.nhk.jp/p/darkside/ts/4847XJM6K8/schedule/
 日時:4月2日(火)NHK・BSプレミアム4k 夜9時~10時00分
(対応可能なリモコンの4Kボタンを押して、次に1を押すとNHKのBSプレミアム4K
4Kを観ることができる。美しい映像が見られる)。再放送が翌4月3日、NHK・BSで午後3時から予定されているが、期日は変更の可能性あり。
 概要:和光大学で神話学を専門とする松村一男教授と、神話や伝説に登場する鳥をめぐって話を展開。私は神話や伝説にはあまりくわしくないので(ちょっと謙遜)、おもに現生の鳥にかかわる部分を話す。登場する鳥は、エピオルニス、ドードー、八咫烏(ヤタガラス)、サンダーバード、ロック鳥など。いろいろな映像やイラストが組み込まれ、楽しい構成になっている。

● NHK総合「ダーウィンが来た!」
 4月7日(日)午後7時30分~8:00
 「ダーウィンが来ちゃった!」コーナーで、部分白化した白いカワセミをめぐって、カワセミの羽衣の構造色について解説。


2024年3月17日(日) 春の香り

 暖かい日が続いている。横浜や湘南地方では、コブシ(写真)やモクレンの花が咲き、野の草木が芽を開き始めている。あたりには、そうした草木が発する香りがただよっている。春の香りだ。里の景色は、ところどころ黄緑色に染まっている。
 メジロやヒヨドリが、時おりおりの花を訪れ、蜜をなめとっている。シジュウカラは巣穴探しに励み、ハシボソガラスは小枝を集め、巣づくりを始めている。ウグイスのさえずりはまだまれだが、季節の変わり目を知らせてくれる。アオサギのくちばしは、赤みを増してきた。冬鳥のオナガガモやキンクロハジロなどのカモは、池から姿を消した。
 いよいよ、本格的な春がやってくる。

2024年3月13日(水) Cao Lei教授と面談

 国際バイオロギング学会に出席中のCao Lei教授と面談した。Cao Lei教授は中国科学院の鳥類学者で、ガンカモ・ハクチョウ類を中心とした鳥類の渡りを研究している。私とは10年以上の親交がある。
 面談の場所は、学会会場(東京大学)から離れた武蔵境にある日本獣医生命科学大学。彼女の特別セミナーが開かれるとのことで参加し、その前後に意見/情報交換した。彼女を中心としたカモ類(広義)の渡り研究は、近年めざましい進展をとげており、学ぶところが多かった。話題は、中国と日本で越冬するハクチョウの渡りの経路や時期、ロシアの繁殖地での滞在期間などの違いにも及んだ。この内容は、現在執筆中の中日研究者の共著になる論文にかかわるものだ。
 Cao Lei教授らとの共同研究は、今後もいろいろな形で進んでいくことになりそうだ。

2024年3月8日(金) 春のきざし2

 雨模様の多い昨今、晴れ間を見て神奈川県立・四季の森公園を訪れた。
 アオジ、シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ(トップページの写真)、ヒヨドリ、ハシボソガラス、カワセミ、カワウなどを観察。コゲラの声や姿が目立った。カワセミは、おそらく撮影用に人が立てた棒杭にとまっており、近くで数人のカメラマンが大きな声でしゃべっていても気にする様子がなかった。カワウは園に隣接する中山中学校の人気のない校庭に、1羽たたずんでいた。風が冷たく、気温が低いせいか、ウグイスのさえずりは聞かれなかった。
 園内では、マンサク(右の写真)やサンシュユ、ハナモモの花が咲き、春のきざしを感じさせていた。




撮影:林 勇智


撮影:林 勇智
2024年3月7日(木) サシバは船に乗って旅をする!

 サシバが春の渡りの途中、夜間、船に乗って北上する様子を述べた論文が出版された。

Wu, Y., Lin, Y. C. and Higuchi, H. Night landing of Grey-Faced Buzzards (Butastur indicus) on a ship during migration. Journal of Raptor Research 58: 125-128.
https://doi.org/10.3356/JRR-23-00047

 昨年9月、金沢大学で開かれた日本鳥学会大会で発表した内容だ。以下、論文の概要を述べておく(大会講演要旨より)。

 「帆翔するタカ類は海上を、とくに夜間に渡るのが困難である。視界が悪い上に、上昇気流などを利用しにくいためである。われわれは、この困難を軽減する可能性のある渡り行動をサシバで観察した。2023年3月下旬の夜間、フィリピンと台湾のあいだを航行する船に、最大40羽のサシバが降り立った。これらのサシバはすべて元気で、衰弱などはしていなかった。船上でサシバは、船首の手すりやデッキに止まり、静かに過ごしていた。当時、風は穏やかで、空に雲はほとんどなく、星も見えていた。したがって、サシバは悪天候のために船に不時着陸したわけではない。この時期は、サシバの春の渡り期にあたり、船上にいたサシバの位置は、フィリピンから台湾方面に向かうサシバの渡り経路沿いにあった。おそらく、これらのサシバは渡りの途上にあり、夜間の移動の安全とエネルギー節約のために船に降り立ち、休んだものと思われる。これらのサシバは、翌日の早朝5時までの間に船上からすべて飛び立ち、台湾方面に向かったものと推察される。この観察は、帆翔性のタカ類が渡り途上で船を利用することを報告する最初の例である。」

 Yinyin Wu(呉 盈瑩)さんは、私の東大時代の大学院生で、サシバの越冬生態研究で博士号を取得した方、現在は台湾猛禽研究会の研究員。Lin Y. C(林 勇智)さんは、台湾猛禽研究会の研究員で、実際に船上でこの観察を行なった方だ。
 今回発表した論文は、非常に興味深い観察結果を述べており、広く注目されている。


2024年3月3日(日) 春のきざし

 寒い日が続いているが、季節は確実に進んでいる。
 横浜や湘南地方では、ウメ、ロウバイ、カワヅザクラの花がすでに見頃を過ぎ、先週末(2月24日、逗子)には、ウグイスのさえずりも聞かれた。毎年のことながら、ウグイスのさえずりは、春を感じさせてくれる。
 すまい近くの緑地の池では、常連のカワセミ、コサギ、カワウ、カルガモ、オナガガモ、キンクロハジロ(写真)などが見られる。オナガガモやキンクロハジロは、じきに北へと旅立っていくのだろう。
 あと20日ほどもすれば、ソメイヨシノの開花も始まるとのこと。寒いとはいえ、今冬はやはり暖冬、サクラの開花も早いとの予想。




2024年2月7日、岩手県北上市を飛行中の群れを愛称「キヨシ」のカメラが撮影
2024年2月12日(月) スワンプロジェクト

 ハクチョウの渡りをカメラ付きGPSで追跡する公開プロジェクトが始まっている。その名もスワンプロジェクト。
    https://www.intelinkgo.com/swaneyes/jp/
    
 これまでの衛星追跡では、対象となる鳥の位置情報が衛星を介して届き、移動経路を明らかにしてきたが、今回のは一歩進んで、位置だけでなく、その場所の画像が送られてくる仕組みだ(左の写真参照)。宮城県の伊豆沼から追跡中の10羽のオオハクチョウが対象となっている。プロジェクトリーダーは、宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団の嶋田哲郎さん。私は顧問を務めている。
 ハクチョウの一部は、すでに伊豆沼を出発して青森や北海道まで北上している。位置情報も画像も公開されている。サイトでは、ハクチョウたちの旅の様子が、これまでよりもはっきりわかるように工夫されている。ぜひ、上記のサイトをご覧いただきたい。

2024年2月8日(木) 葛西臨海公園

 早稲田大学オープンカレッジの講義/実習で、千葉県の葛西臨海公園に出かけた。おだやかで暖かな天気のもと、鳥見を楽しんだ。内陸の水辺では、コサギ、アオサギ、オオバン、マガモ、カルガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、カイツブリ、カワウなどを、沿岸の海域ではセグロカモメ、ヒドリガモ、ウミアイサ、カンムリカイツブリなどがよく観察できた。陸域では、アカハラ、メジロ、ヒヨドリ、ハクセキレイ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、キジバト、トビ、ノスリなど。
 園内のウメは2~3分咲き。ロウバイの黄色い花。
 お天気にも、鳥たちにも恵まれ、参加者もおおいに楽しんでいる様子だった。

2024年2月5日(月) 雪景色

 横浜では、本日午後から雪になった。東日本全体では大雪とのこと。横浜の雪はそれほど激しくないが、しっかりと雪景色になった(写真)。
 雪景色を見るのはうれしいが、あとで凍って滑りやすくなるのはこまる。とくに先週、駅で転んでけがをしている状態なので、なおさらだ。

 あたりは、静まりかえっている。鳥たちの声や姿も見聞きできない。
 予報では、雪は今晩中にはやむようだ。




2024年2月1日(木) ヨシガモやオカヨシガモ

 早稲田大学八丁堀校での講義のあと、皇居のお堀に立ち寄った。予想通り、ヨシガモやオカヨシガモでにぎわっていた。ヨシガモ20数羽、オカヨシガモ5、6羽ほど。どちらも、さかんに頭を水中に突っ込んで採食していた。
 ヨシガモの雄は、とてもおしゃれな鳥だ。緑や赤紫に輝く頭部、白い喉には黒い横縞、胸の細かなまだら模様、弓形に垂れる翼の三列風切羽など、見事というほかない。オカヨシガモの方は、全体に灰色から褐色系の一見地味な色合いだが、近くで見ると、細かな縞模様や笹の葉状の飾り羽などが美しい。
 この2種のカモは、関東南部では比較的めずらしい鳥だったが、近年、渡来数が増加している。皇居のお堀は、かれらの様子をよく見られる場所の一つだ。東京駅から至近距離にあるので便利でもある。

2024年1月21日(日) 常連の鳥たち

 2日ほど雨が降ったが、本日午後に晴れ。青空が広がり、夕刻には夕陽がビルの壁を赤く染めた。
 ちょっと暖かめ、手袋やマフラーをはずして近隣の緑地を散策。この時期の常連、メジロ(上の写真)、ハシボソガラス、アオゲラ、カワセミ(下の写真)、ハイタカ、オナガガモ、カルガモ、キンクロハジロ、コサギ、アオサギ、カワウなどを観察。メジロは水浴び、ハシボソガラスはスダジイの実を趾で押さえて摂食、アオゲラは梢でピョー、ピョー、カワセミは至近距離で水面に飛び込み、新参のハイタカはカラスに追われる。コサギは足振り漁法で採食、オナガガモは2羽連れが目立ってきている。
 道ばたでは、スイセンやロウバイの花、ところどころでウメの花も咲き始めている。早春と言えるほどではないが、じきにそんな雰囲気もただよってくるはず。
 今週から早稲田大学オープンカレッジで講義。講義名「冬の野山、のんびりバードウォッチング 」。全6回、うち実習1回。秋のコムクドリの大群飛、船に乗って旅をするサシバの群れ、ときおり出現する人馴れヤマドリ、冬のトモエガモの大群飛などの新情報をまじえて話す予定。楽しみにしている。




2024年1月20日(土) アホウドリ保全への支援の呼びかけ

 山階鳥類研究所によるアホウドリの調査、研究、保全への支援呼びかけが公開されている。そのプロジェクトに協力して、私も呼びかけ文とビデオメッセージを寄せている。

★呼び掛け文
あなたの寄附でアホウドリを復活へ。|公益財団法人山階鳥類研究所 (yamashina.or.jp)
このサイトの後ろの方に、私の呼びかけ文が掲載されている。

★ビデオ応援メッセージ
https://www.youtube.com/watch?v=dssJUPACO28

 アホウドリはこれまでのさまざまな努力により、個体数は増加してきている。しかし、かれらの生活は、海洋環境の悪化、繁殖地の環境劣化、噴火のおそれなど、深刻な問題にさらされている。今後の継続的な調査や活動を展開していく上で、多くの方からの支援を必要としている。ぜひ、ご協力を!




2024年1月14日(日) トモエガモの大群

 知人の長島充・ヒロコご夫妻の案内で、千葉県の印旛沼にトモエガモの観察に出かけた。この地ではここ数年、トモエガモの渡来/越冬数が急増している。カモたちは北印旛沼に集中しており、この日は総数5~7万羽ほど。沼の水面をおおうようにびっしりと浮かんでいた。ときおり、チュウヒやミサゴなどが飛んでくると、一斉に飛び立ち、ものすごい大群が塊となって上下左右にとびまわった。
 このカモの群れには、オナガガモも混じっていた。オナガガモは沼の縁寄りに集まっており、総数の約1割ほど。マガモ、ヨシガモが5,6羽ほどずつ加わっていた。トモエガモは大群で水上にいるときも、空を飛んでいるときも、鳴き声を発しない、というか聞こえてこない。羽音はするが、全体にとても静かだった。
 午後5時15分頃、陽が落ち、暗くなりかけたころ、カモたちが一斉に飛び立ち、黒雲となってねぐら方面へと向かっていった。ただし、ねぐらのありかは不明。夕焼け、三日月、遠景の富士山が一つのセットになり、とても美しかった
 道中、鳥を中心としたネイチャーガイドを務めるマーク・ブラジルさんと出会った。まったくの偶然だったが、40年ぶりの再会。マークとは若いころ、いろいろ交流があった。たがいに驚き、短い時間ではあったが、近況を知らせ合った。彼は奥さんと友人のクリスさんと一緒tだった。

 案内してくれた長島ご夫妻には、たいへんお世話になった。とても感謝している。ちなみに、ご主人の充さんは、主に鳥を題材にした著名な画家/版画家。


2024年1月4日(木) ヤマシギなど

 横浜市南部の里山。毎冬、ヤマシギが訪れる場所。好天のもと、本日も会いに出かける。1羽だけだが、毎年訪れる同じ場所で採食や水浴びをしていた(写真)。雑木林の落ち葉に完全に溶け込んでおり、目を離すと次に見つけるのに苦労する。くちばしを土の中に根元まで差し込み、ミミズなどをとっていた。水浴びのあとには、しばらく羽づくろい。
 昨冬は3羽ほど見られたので、これからまだやってくる個体がいるのか。
 近隣には、シロハラやガビチョウ。どちらも地表面で採食。3年ほど前までタシギも来て、まじかで見られたのだが、最近は姿を現わさない。時おり、ガビチョウのさえずり。上空にノスリ。
 早くも、ロウバイが黄色いつぼみを多数つけている。一部、花が開いている。

2024年1月2日(火) 能登半島で大地震

 昨日(1月1日)午後4時過ぎ、石川県能登半島を中心に、最大震度7の非常に強い地震があった。地震の規模はマグニチュード7.6、この地震の影響で、広範囲の沿岸地域で1~2mにも及ぶ津波が発生。震度3~5程度の地震は、その後も頻発している。
 この地震による死者は、2日午後9時半の時点で55人。建物の倒壊が多発しており、被害は甚大だ。今後しばらくは予断を許さない。
2024年1月1日(月) 三浦半島小網代

 好天のもと、三浦半島南端の小網代の森を訪れる。京急の三崎口駅で降りて改札を出ると、正面に富士山が見える。少しかすんでいるが、頭にはしっかりと雪をかぶっている。歩いて小網代の森入口へ。
 静かな森の中を歩く。アオジ、モズ(写真)、メジロ、ヒヨドリ、ハシブトガラスなどが姿を現わす。森を抜け、干潟に出ると、アオサギが静かにたたずみ、上空にはトビやカワウが飛びかう。干潟前面の森はカワウの糞で白くなっている。ただ、カワウの群れは見られない。
 少し風があり、日陰は寒いが、日なたに出ると暖かな日差しが体を包んでくれる。


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