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2026年

2026年3月25日(水) NHK・BS番組の再放送予定

昨年7月に放送された以下の番組が再放送される。

★ダークサイドミステリー
世界の怪鳥・聖鳥伝説を追え!?ヤタガラスから翼竜生存説まで
NHK・BS。4月2日(木)0時45分~ (1日水曜の深夜)

 国内外の神話や伝説に登場するさまざまな鳥を、その背景や実態などについて、美しいイラストやコンピュータグラフィックスなどをまじえて紹介される。私は、和光大学で神話学を専門にする松村一男名誉教授とともに話を展開していく。登場する鳥は、エピオルニス、ドードー、八咫烏(ヤタガラス)、サンダーバード、ロック鳥、ヒゲワシ、ワライカワセミなど。
 見ごたえのあるおすすめ番組だ。見逃している方は是非。

2026年3月22日(日)サクラ、コブシ、スミレなど

 数日前から、東京や神奈川など、関東地方南部ではソメイヨシノの開花が続いている。例年より1週間ほど早いとのこと。ただし、多くの地域では、まだちらりほらりの咲き模様。
 野山で目立っているのは、コブシの花(写真)。本日、横浜市南部の舞岡を散策しながら、遠目にも白い花を多数つけたコブシをあちこちで観察。ところどころ、ヤマザクラやオオシマザクラの花も。
 野辺の地表には、タチツボスミレの薄紫の花。ツクシも一斉に顔を出している。コブシやヤマザクラなどと同様、春の到来を印象づけている。
 夏鳥の到来はまだ。本日、見聞きできたのは、ハシボソガラスの交尾、ウグイスやガビチョウ、コジュケイのさえずりなど。



2026年3月15日(日)~16日(月) 三宅島

 この両日、短期で三宅島を訪れた。今回は、鳥の調査というより、研究ステーションの修理打ち合わせが主目的。外壁や屋根の一部が痛んできたので、修理が必要になっている。知り合いの職人の方と修理部分の確認などを行なった。実際の修理は、職人の方たちの都合によって決まるが、だいぶ先になる模様。
 鳥の観察は、研究ステーション周辺と火の山峠入り口付近の林、坪田の太路池の森林で実施。ウグイス(さえずり普通)、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、メジロ、アカコッコ(さえずり少数)、コマドリ(1か所でさえずり)、ジョウビタキ(写真)、イソヒヨドリ、ホオジロ(さえずりあり)、カワラヒワ、ハシブトガラス、コゲラ、キジバト、カラスバト(地上採食あり、さえずりなし)、キンクロハジロ(太路池で2羽)、ウミウなどを観察。
 ヤマガラは相変わらず目立たない。イイジマムシクイは記録なし。ジョウビタキは北への旅立ちの途中か。

 植物では、キブシやカジイチゴの花が目についた。


2026年3月8日(日) モクレンの花

 風はまだ冷たいが、日差しは春を思わせる。湘南地方などでは、ウメは満開をすぎ、今はモモやカワヅザクラの花が見頃だ。
 庭や街路樹などで見られるモクレンも、見事な大きい花を咲かせている。写真はハクモクレン。モクレン類は中国南部が原産だが、日本や欧米などに広く植えられている。早春の訪れを知らせてくれる。

 ウグイスの初鳴きの知らせも、各地から届いている。ソメイヨシノの開花は、東京あたりでは今月20日ころと予想されている。
 いよいよ春がやってくる!


2026年3月7日(土) 宮下直教授の最終講義+懇親会

 東大・生物多様性科学研究室の宮下直教授の最終講義と懇親会があり、参加した。宮下先生は、私が同研究室で教授であった当時の准教授。すぐれた生態学者であると同時に、すぐれたナチュラリストでもある。最終講義の演題は、「人がつくる本、本がつくる人 ーあるナチュラリストの軌跡を語る」。ご自身の自然や生きものとのかかわり、研究と教育、著書をめぐるさまざまな思いなどを語られた。会場は最終講義が弥生講堂、懇親会は山上会館だった。
 会場には、宮下先生の学生/院生だった人を中心に研究室関係者が数多く集まり、最終講義も懇親会も盛会だった。私は懇親会で、あいさつと乾杯発声の役割を果たした。数10年ぶりで会う人も多く、なつかしく、またとてもうれしかった。現役時代に戻ったような不思議な感覚をも味わった。人と人とのつながりは、ほんとうに大切だ。


2026年2月24日(木) カラスの巣づくり始まる

 横浜や湘南地方では、ハシボソガラスが巣づくりを始めている。昨日、横浜市南部の舞岡で、ホソがウメの木で花を食べているように見えたが、動画で確認したところ、ウメの小枝を折って運ぶところだった。近くには、電柱の上部につくりかけの巣があり、ボソが出入りしていた(写真)。おそらく同じ個体。本日は、横浜市北部の住宅地で、ボソが地上を歩きながら、長めの枝を2,3本くわえていた。
 今はウメの花が満開。里山では、家の庭や畑の縁にあるウメの木が見事な花を咲かせ、初春の景観をつくり出している。そしてそこには、必ずと言ってよいほど、メジロやヒヨドリが花蜜を求めてやってきている。


2026年2月22日(日)カラスによるウシガエル食

 

暖かな日差しにもと、すまい近くの公園緑地を散策。池には、カワセミ、コサギ、アオサギ、カルガモ、オナガガモなど、雑木林には、アオジ、シジュウカラ、ヒヨドリ、コゲラ、ハシボソガラスなど。暖かいせいか、鳥たちの動きも活発。コゲラは木々の穴めぐり。

林沿いにある水路で、ハシボソガラスがウシガエルと思われる大きなカエルを食べようとしていた(写真)。何度もガシガシ突つき、引っ張ったり、ひっくり返したりして食べようとするが、引きちぎれず。逃げようとするカエルを追いかけ、またガシガシ。しかし、人が通るのを気にして腰が引け、結局、15分程度の観察ではカラスの方があきらめたようだった。

ウシガエルは北米原産の外来種。日本全国に広く分布し、このあたりでも普通。冬には水底の泥の中や落ち葉の間に潜り込んで冬眠する。きょうは、暖かさにつられ姿を現してカラスの目に留まったのか、それとも冬眠中のものをカラスが目ざとく探し出したのか。

興味深い光景だった。



202629日(日) 最新論文2編公開

 

日本鳥学会の英文誌Ornithological Scienceに、ヤマガラの一腹卵数の地理的変異と、富士山麓におけるヨタカの生息環境選択についての論文2編が公開された。

 

Seki, S., Yamaguchi N., Fujita, K., Mizuta, T. and Higuchi, H. 2026. Geographic variation in clutch size of the Varied Tit in East Asia: latitudinal gradient along the Japanese Islands. Ornithological Science 25:47-56.
https://doi.org/10.2326/osj.25.47

 

Mizumura, H., Kubota, K. and Higuchi, H. 2026. Breeding habitat selection and conservation of the Grey Nightjar Caprimulgus jotaka in volcanic grasslands. Ornithological Science 25:57-67.

https://doi.org/10.2326/osj.25.57

前者のヤマガラ論文は、日本列島各地でいろいろな研究者が調査したヤマガラの一腹卵数を統計解析したもの。列島に沿って明確な地理的変異(南方個体群ほど少ない)があること、また伊豆諸島南部の亜種オーストンヤマガラなど、一部の島個体群では緯度から期待されるよりも一腹卵数が少ないことを明らかにした。緯度勾配と「島の効果」について論じている。ヨーロッパのシジュウカラなどの例と比較すると、興味深い。

 

後者のヨタカ論文は、これまで明らかになっていなかった富士山麓溶岩草原でのヨタカの繁殖を扱っている。ヨタカは、疎林をともなう広大な草原の溶岩流上およびその周辺に主に生息していた。営巣地点は、堆積地では確認されず、溶岩流によって形成された尾根部に限られていた。営巣地は,非営巣地と比較して石礫サイズが大きく、裸地の割合が高く,中層(11.5 m)の植生被度が低いという特徴を示した。これらの結果は,火入れによって維持されている火山性の半自然草原が,ヨタカのなわばり形成および営巣に適した環境を提供していることを示唆している.


2026年1月31日(土) 「センカクアホウドリ」の現状

 

アホウドリは北太平洋に分布する希少種で、繁殖地は北西太平洋の日本南部に位置する鳥島、尖閣諸島など少数の島に限られている。これまでアホウドリは単一の種とみなされてきたが、近年の研究により、鳥島由来の個体群と尖閣由来の個体群は、形態的および遺伝的に異なることが明らかになり、両者は2つの異なる種として分類されるべきであると考えられるようになった(江田・樋口2012日本鳥学会誌61:263-272Eda et al. 2020 Endangered Species Research44:375-386Ornithological Society of Japan 2024 Check-list of Japanese birds, 8th revised edition)。

 

しかし、これまでアホウドリについて報告されてきた情報の大半は、鳥島個体群のもので、尖閣諸島個体群の個体数などの現状はほとんど知られていない。個体数の変化は、保全戦略を立案する上で考慮すべき重要な基礎情報だが、独立種とみなされるに至った尖閣の「センカクアホウドリ」については、近年、上陸しての野外調査は政治的な理由から実施されていない。

 

こうした背景のもと、私たち(大坪二郎、樋口広芳)は、2020年と2022年の本種の繁殖期にあたる11月に撮影された衛星画像を用いて、尖閣のセンカクアホウドリの個体数(繁殖つがい数)を推定した。利用した衛星画像は、World View-32020年)とPleiadesNeo2022年)によるもので、解像度はどちらも30㎝ほどだ。

 

Otsubo, J. and Higuchi, H. 2026. Estimation of short-tailed albatross Phoebastria albatrus population on the Senkaku Islands using satellite images. Endangered Species Research 59:1-11. https://doi.org/10.3354/esr01462Open access

 

その結果、202011月には146202211月には156の繁殖つがいが存在すると推定した。この結果は、およそ20年前に行なわれた長谷川博氏(現・東邦大名誉教授)による上陸調査の結果(約50繁殖つがい)と比較すると、増加傾向にあるように見える。これ自体は好ましいことではあるが、しかし、最近の結果でもわずか150つがいほどなので、今後、厳しい天候の変化や領有をめぐる争いの可能性を考えると、まだ危機的な状態にあると考えざるを得ない。

 

今回は限られた時期の推定だが、課題はあるものの、衛星画像の有効性は確かめられました。今後、継続して実施していけば、上陸しての調査がままならない状況のもと、個体数の年変化などのモニタリングが可能になると思われる。



2026年1月18日(日) カモ類の林床採食など

 寒い日が続いている。だが、すまい近くの緑地の池では、マガモ、カルガモ、オナガガモ、キンクロハジロ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、カワウなどの水鳥が元気にくらしている。この日はとくに、ダイサギとアオサギが水面付近で何度も大きく羽ばたきながら魚を捕えていた。人を気にする気配がなく、水ぎわの至近距離で見られるため、その様子を道行く人の多くがスマホで撮影していた。
 立て看板などで給餌が規制されているためか、カモ類は多くない。カルガモやオナガガモなどは、池からあがって林床でドングリか何かをついばんでいた(写真)。今年に入ってから雨が降っていないせいで、場所によって岸辺が干上がっていることも、林床での採食を促しているのかもしれない。ちょっとおもしろい光景だ。
 林の中の道沿いでは、ハシボソガラスの姿が目立つ。この冬の時期でも、つがいでくらしているものが多い。地上を歩きながら、何かをついばんでいる。つがいでくらしているとはいっても、10数mくらいは離れていることも多い。目で見える範囲にいればよいようだ。


2026年1月2日(金) ウメの花、小鳥の吸蜜

 三浦半島の久里浜に、毎年、正月前後に開花するウメの木がある。日当たりのよい場所なので開花が早くなるのかもしれないが、おそらく、早咲きのウメなのではないかと思われる。ほかのウメの木々は、遅れて開花する。湘南地方のウメの開花は、通常、2月の上中旬だ。
 今年もその場所に行ってみた。なんと、すでに3~4分咲き、神社の建物を背景に見事な光景が広がる。このところ、寒い日が続いているので、ちょっと驚愕。
 ウメの花にはメジロ(写真)、ヒヨドリ、スズメ、それにイソヒヨドリがやってくる。メジロは花から花へとすばやく移動、スズメもちょこちょこ動きまわる。ヒヨドリはちょっとゆったりと、イソヒヨドリは、近くの家の屋根から飛び立ち、花の前で羽ばたきながら吸蜜。それぞれ動き方や吸蜜法が異なるのがおもしろい。

 イソヒヨドリは、家の屋根で2羽の雄が互いに近寄り、小声だが鳴き合う。なわばり争いの前兆だろうか。
 真冬ではあるが、この場所は早春の様相をただよわせている。


2026年1月1日(木) 謹賀新年

 新しい年が明けた。気持ちも新たに初日の出を拝む。夫婦ともに健康で、実りある一年でありますようにと。
 午後、逗子の神武寺から東逗子方面へ。雲間に遠くかすむ富士山を眺めながら、メジロ、ヒヨドリ、シジュウカラ、ジョウビタキ、イソヒヨドリなど、なじみの鳥を観察。正月らしい静かな鳥景色。ヒヨドリの声が、それとなく冬の音風景をかもし出している。
 神武寺の境内にアシタバ数株を発見。伊豆諸島では普通種だが、このあたりでは珍しい。林縁では、スイセンの群落がすでに花を咲かせている。常緑の林の中では、マンリョウの赤い実がきわだったいる。
 今年はどんな年になるのだろうか。国内外ともに心おだやかでない出来事が続いているが、争いや災害の少ない平穏な年であることを願いたい。

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